ガンバの美学

2007.5.28

J1 第13節 対 ジェフ千葉

この日の相手はジェフ千葉。今シーズンは不調が続きガンバと対戦する時点では16位と低迷しているがレッズやフロンターレとは引き分けており決して油断は出来ない相手だ。

ジェフのこの日の守備は典型的なマンマーク。ストッパーが2トップにボランチが二川、遠藤につく形を取ってきたがジェフはボランチからのビルドアップに難があり、ガンバがそこでボールを奪ってからの展開は速く何度もゴール前へと攻め込むがシュートが決まらない。

ガンバの3列目の選手も飛び出しマークは分散されていき、先制点も時間の問題かと思われたがガンバは青木のミスから新居にゴールを決められ先制を許した。その後はあせりもあり細かいミスを連発し、完全に沈黙。ガンバの特徴のサイドバックの攻撃参加も相手WBの高い位置取りにより思い切って攻めあがることは出来ずに前半は終了。

後半頭から家長を投入するも効果は生まれずに疲れからか中盤でのミスが多くなり優位には試合を運べないが、明神のパスカットから独りで持ち込みシュートを決めるというボランチの鏡のようなゴールが飛び出し同点に。

そして試合終了間際の遠藤のFKで何とか勝利を収めた。

しかし勝利したからよかったがここ数試合の監督采配には疑問が残る。

@マグノの交替

今監督の頭の中での不動のエースはバレーなのだろう。

今シーズンは確かにバレーが点を量産しているがマグノによる効果を忘れてはならない。マグノのマークや動きにつられバレーがゴールできるパターンも多いはず。

マグノはバレー、播戸と違い前線でボールをキープすることが可能であり、そこでタメが生まれ中盤の選手の飛び出しやポゼッションを高めるのに効果的な選手だ。

現にバレー、播戸のツートップでは足元でボールを貰うというより裏で貰うタイプだけにFWが絡んでのゴールはほぼないどころかゴールすらないのではないか。この組み合わせはタイプ的に完全にミスマッチだと思うのだが。

そしてマグノには能力の高いDFが押さえに来るので厳しい面があると思うが早くゴールを量産してエースの座を一刻も早く取り戻してもらいたい。去年のフェルナンジーニョのようにならないためにも。

A入江の投入

安田→入江のパターンが3試合続いているが決して点の欲しい場面で投入する選手ではないと思う。

この日も1−1の段階で投入されたが安田よりポジショニングが低い為相手に起点を造られる危険がある。

そして彼は明神や橋本のように読みで勝負ではなく1対1の勝負で強さを発揮する。いえばストッパーが1番の適役な選手である。

相手と対面しまずは抜かれないことを前提にした守備を行うのでライン際ではボールをセーフティに切る場面が多くスローインやコーナーキックを取られることも安田より多い感じもする。ボールを相手に渡す確立が高くなると思うのだが。

1点差の場面では追いつかれた場合を考えても正直ひやひやしてしまう。

山口の守備範囲を減らすと言った意味では安田よりは申し分のない動きではあるのだが…

しかし調子は悪くてもこの日も勝利。昨年のレッズも調子はよくなくても勝利を収め、歯ぎしりが起こるような試合を見せられた。この事を考えるとこのような試合で勝ち点3を取るチームが優勝に近いチームなんだと思ってはいるが…

 

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