ガンバの美学

2007.6.28

J1 第17節 対 FC東京

 

この試合を持ってJリーグは試合を1順する。ガンバは1敗しかしておらず結果は上出来だろう。

しかしここまで全試合にフル出場してきたキャプテンである山口が出場停止で初めてメンバーから外れた。DFの要として絶対的な存在感を誇っていた山口が出れないことで厳しい試合になることが想像された。そして代役に立てられたのが今シーズンからガンバに加わった中澤聡太であった。

中澤はここまで目立った活躍をJリーグでは残してはいないが、高校時代は将来の日本代表と言われるほど期待の高い選手だった。恵まれた体格を活かし高校生ながらU−18のスタメンを張り、柏レイソルに入団し1年目から高卒の新人が背番号5を与えられた。未来像としては横浜FMの中澤祐二の様なプレーヤーだった。

そしてレイソルに入団した当時の監督は現ガンバ監督の西野朗であった。

だがここまでは負傷が多く順調に成長を遂げてきたとはいいがたい出来であった。昨年は途中にFC東京に移籍するものの目立った活躍は残すことは出来なかった。

そして今シーズン宮本が移籍しセンターバックが必要となったガンバ大阪に移籍してきた。この移籍も時期が遅く宮本に変わる大物選手が獲得困難ということもあり手ごろな選手で落ち着いたと言う見方のほうが大きかった。

しかし前述の西野監督はまだ発揮していない高いポテンシャルを見越しての獲得であったのだろう。

中澤は今シーズン、ゼロックス、ナビスコカップも加え全試合ベンチには入っているが出場は2試合だけで時間も20分ほどしかでていない。しかもリーグ戦は0試合でありシジクレイともコンビは組んだこともなくスピードの対応には厳しい二人だけに不安な目のほうが大きかった。

そしてその予想はピタリと当たり微妙なズレからラインがうまく統率できずに先制。そして彼の不用意なファールから2失点目。しかし時間が立つに連れ感覚を取り戻し持ち味の強さと高さを発揮しDFを統率し、後半はFC東京の運動量ががた落ちしたこともあったが無失点に抑えた。

始めは戸惑いを見せたが、バックアッパーとして使えるめども立ったし何よりも勝利に貢献したこともあり、自信がついたのではないか。これからも山口、シジクレイがスタメンに張ると思うがもしものときにはこの男の力を借りることになりそうだ。

 

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