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ガンバの美学
2007.7.18 ナビスコカップ 準々決勝 vs 浦和戦 ガンバはナビスコカップでご存知の通り準決勝に駒を進めた。 対戦相手は現在の最大のライバルである浦和、H&Aのトータル6−3で勝利した。両チームとも日本代表や怪我人が多くベストな布陣ではなかったが、昨年の天皇杯で殆どサブメンバーの浦和に決勝で敗れたことを考えると本当に強くなってきた。そして天皇杯で元ガンバGK都築龍太に止められまくり、なんともいえない不快感に陥ったが今回その都築から5点を取り快勝した。 しかしナビスコカップは大会として軽視されている感がある。リーグ戦を第一に考えるのは当然であり、天皇杯は優勝すればアジアの舞台に挑戦できる権利を得る。だがナビスコカップは優勝しても賞金のみ、そしてリーグ戦と平行して行われる為に主力を休ませたり、代表がいない間に行われることもあり観客にとっても魅力が薄く感じてしまうであろう。 しかし代表選手がいない事で今まで出れなかった選手が力を付けてきた歴史もある。現在レギュラーの橋本や家長などは試合に出ることで監督の信頼を得ることができたし、現在は他チームの主力の児玉や松下もその例に漏れない。若手の頃の大黒や二川と言った若手が成長したと言うことを考えてもナビスコカップの意義があるであろう。 今年は代表が離脱することがないため大半の試合がベストメンバーだったが準々決勝はアジアカップと重なっている為に大幅に選手を入れ替えて試合に臨んだ。その中で衝撃を受けたのがここまでリーグ戦で1試合も出たことがなかった倉田秋である。彼はユース上がりながら展開力のあるボランチとしてキャンプでは監督からの高評価を得ていたが、ガンバの中盤は二川、遠藤、橋本、明神、家長と代表クラスの選手がそろっており出番は厳しかった、だがピッチに立つと水を得た魚のようにはつらつとした動きを見せた。第1戦はタイミングの良い飛び出しからシュートに絡み、2戦は守備に重きを置いていたがセットプレーのキッカーを任せれ見事に先制点をアシストした。このまま成長すれば川崎の中村憲吾のようになるのではないか。 他にもDF中澤は2戦とも安定したプレーを見せていたし、MF横谷もプレー機会を得た。家長も前半戦は控えに回ることが多かったがドリブルの切れが素晴らしかった。言い方は悪いが控えの層の厚さの部分でガンバは劣る部分があったと思うが、レギュラー選手と共にプレーすることで不安が多少改善されたと思う。 前にも書いたがガンバは代表がいなくならない限りすべての試合でベストメンバーであり、若手は実力でポジションを奪わないり出番はなかなかない。昨年はACL出場の為、ナビスコカップの予選は免除されており、真剣試合の場では若手に出番が少なかった。そして頼り切っていた遠藤の離脱後は明らかにバランスを崩してしまった。今年はそんな事が起こって欲しくはないがない荷が起こるかわからない。その為にもこの時期に使える選手が増えたことは首位奪回の追い風になるであろう。 |
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